[News Letter]コボットとは!?
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Hike Ventures News Letter Vol.8 (11/16)
おはようございます。Hike Ventures (ハイクベンチャーズ) 安田です。本日もAI関連のニュースをお届けします!
Finantial Timesによると、製造現場において現在いくつかの重要なテクノロジーの導入が進んでおり、それらのいくつかはAIによって可能となっています。Cobot (コラボレイティブ・ロボット)もその1つ。コボットは、人の動きを数分見るだけで学習をし人を真似ながら、人と一緒に作業をすることができます。これまでは、ロボットに仕事をしてもらおうと思うと、50-200時間かけて全ての動きをプログラムで記述する必要がありましたが、人口知能の学習力によって大幅に時間を削減できます。Cobotの平均価格は250万円程度で、運用費用を含めた時給換算では5ドル程度と、中国の人件費よりもさらに低くなっています。
写真
さらに資金調達ニュースで取り上げられているEmbodied Intelligenceは、仮想空間の中でロボットを教えることができ、その後は、強化学習でロボットが自ら学んでいく技術を開発しています。強化学習をコンピュータ内で行うことにより、ロボットの動きの物理的な制約を取り除き、学習時間を大幅に短縮することが可能となります。
Photo: Elena Zhukova/Embodied
コボットは、2015年時点で世界のロボット販売25万台中の5%を占めていましたが、2025年まで急拡大することが予想されています。
【トピック】
- Warby Parkerが、iPhone Xのフェイスマッピングを使ってメガネをお勧め
同社は、iPhone X のTrueDepthを使って顔の形を取得し、ユーザに似合うメガネをお勧めする機能をリリース。こういった、カメラファーストのアプリが増えそうです。
写真は、The Verge, Warby Parker’s app is cleverly using the iPhone X’s face mapping to recommend glassesより
- Best Buyが一部商品の販売をAlexa上で開始
ユーザは、Alexa経由で同社のDeal of the Day(今日の特売品)の情報を聞き、直接購入することが可能となる。同社は、カナダでもGoogle Assitant上で買い物ができるようにしている。
- AmazonがiPhoneアプリにAR Viewを追加
Apple AIRKitを使って実装。数千の商品をカメラ内で設置したり360度の商品画像が見れたりします。
自動車関連
- Waymoがドライバー無しで自動運転車を走らせる最初の会社となりそうです
同社は10月の半ばからアリゾナ州にてセイフティードライバー無しで自動運転車を運用しており、もうすぐユーザも招待し、アリゾナ州フェニックス市の郊外Chandler内の100平方マイルエリアにてサービスを開始する予定。(実際には、Waymoの社員が乗っている場合もあるが、運転席ではないようです。)
- Embark社の自動運転トラックがテキサスからカリフォルニアまで冷蔵庫を運搬
現在は高速道路のみ自動運転。距離にして650マイル。Embarkの社員が乗車し、ハイウェイの出口近くから人の運転に切り替える。米国においてもトラックドライバーの不足が深刻な問題となっている。
- Toyota Research Instituteがサンフランシスコ郊外にて自動運転テストを計画
同社は、サンフランシスコ北東約50KMに位置にある5000エーカーのテスト環境GoMenutum Stationにて同社の自動運転カーの実験を行うと発表。
- WaymoがAutoNationと長期に渡る車のメインテナンス契約を結ぶ
AutoNationは米国最大の車販売ネットワーク。Chrysler Pacifica ハイブリッド自動運転カーから始めて、Waymoが今後対応する様々車種のメンテナンスを全米で行う。Waymoは、米アリゾナ州フェニックス市でのパイロット発表後、同パイロット用の車体のメンテナンスに関して米レンタカー大手Avis Budget Groupとの提携を2017年6月に発表している。
- 韓国政府が自動運転技術のテスト環境K-Cityへのアクセスを一部オープン
K-Cityの80エーカーの敷地には、高速道路や市街地など現実に近い環境が用意される。ちなみに、Waymoが所有する擬似環境のサイズは100エーカー。
- Tencentが独自の自動運転技術に着手しているとの報道
Tencentの関係者からの情報。Tencentは、既にTeslaの4番目に大きい株主であり、中国の自動運転技術も開発するEVベンチャーNioにも投資している。
- Las Vegasが公道での自動運転シャトルバスの実験を開始。期間は12ヶ月。
バスはパリのスタートアップNavyaが提供。走行ルートは約1キロで停車場所は3箇所。短い距離ではあるが、全米で最も大きな自動運転バスのパイロットプロジェクトであるという。バスには、LIDAR, GPS, Cameraのほか、市内のコミュニケーションに接続するV2Iも装備。11月8日よりサービスを開始。
その後続報で、同バスにトラックが衝突。市によると、この事故の責はトラック側にあるとのこと。
- Airbusが自動運転飛行機タクシーを準備中
写真は、Mediumのブログより
【調達関連ニュース】
Eコマース
Broker Genius (New York) Sereis A $15M
チケットのECサイト向けの自動価格設定エンジンを提供。これまでに人がやっていた競合調査や価格変更を自動化するとともに、顧客や商品ごとの価格設定モデルを自動生成。
Volition Capital から調達。
Malong Technologies (Shenzen, China) Series B $33M
写真からモノを探すことに特化した技術。写真検索や自動タギングが行える。既に200社に導入されている。
Softbank China Capital等から調達。
ロボッティクス
Embodied Intelligence (Berkeley, CA) Seed $7M
VRヘッドセットを使ってバーチャル空間でのロボットの教育とその後の強化学習によってロボットを教育するテクノロジーを開発。
Amplify Partners, LUX Capital, SV Angel, FreeS等から調達。
マーケティング
Yotpo (New York) Series D $51M
ユーザからレビューを得るためのUIやタイミングの最適化(より良いレビューをより多く集める)と、集めたレビューをマーケティングに利用するためのツールを提供。GoPro, Burton, Staplesなどが顧客。
Access Industries、 Bessemer Venture Partners、 Marker LLC 、 Vintage Partners,、 Blumberg Capitalから調達。
自動車
Arbe Robotics (Tel Aviv, Israel) ステージ不明 $9M
自動運転車向けのリアルタイム4Dイメージング(レイダー)を開発。一年以内の商用化を目指す。
O.G. Tech Ventures,OurCrowd , Canaan Partners,iAngels , Taya Ventureskあら調達。
Optimus Ride (Cambridge, MA) Series A $18M
自動運転テクノロジー(Level 4)の会社。すでに日中のテスト運転を2017年夏頃から開始しており、現在数社とテクノロジーの供給について協議中。今後夜のテストや市街地でのテストを行う予定。
Greycroftから調達。
Nio (Shanghai, China) シリーズ不明 $1B
EVメーカー。2020年に米国において自動運転EVの発売を開始予定。バリュエーション$5B。
Tencent等から調達。
エンタープライズ
Zhuiyi (Shenzhen, China) Series B $20M
カスタマーサービス向けのチャットボットYiBotを開発。 Didi Chuxing,ofo , Xiaomi, China Merchant Bankを顧客に持つ。
Sinovation ,participatio , GGV, Banyan, Morningside から調達。
AppZen (Santa Clara, CA) Series A $13M
経費精算チェックの自動化。 申請されている経費からユーザの行動を読み取りコンプライアンスに違反している申請を見つけ出す。 Amazon, Hitachi, Comcast等が顧客。 Redpoint Ventures, Resolute Venturesから調達。
I. am+ (Los Angels, CA) ラウンド不明 $117M
ボイスプラットホーム。現在はカスタマーサービスにフォーカス。PopアーティストのWill.i.amがCEOを務める。
Salesforce Ventures等から調達。
Qubole (Santa Clara, CA) ラウンド不明 $25M
企業内のデータの内容やそれらのデータをどのように利用しているかを学習し、パフォーマンス、コストなどを改善するためのデータの配置や構造のリコメンドを行う。
Singtel Innov8, Harmony Partners, CRV, Lightspeed, Norewest, IVPから調達。
フィンテック
Crux Informatics (New York) ステージ不明 $10M
金融企業内に大量に存在するデータから重要な情報の抽出、クレンジングを行い、利用可能なデータにするデータサプライチェーンプラットホーム。
Goldman Sachsから調達。
Douugh (San Francisco, CA) Seed 2.5M
パーソナルファイナスアプリ。ユーザのお金の管理のサポートを行う。
Choice Financialから調達。
Accern (New York) Pre-A $2.1M
WEBサイト、ブログ等3億箇所の情報元をモニターし、米国の個別株に影響がありそうな情報をユーザへ通知する。
Cane Investment Partners, Gurtin Ventures, Affinity Investment Group, Belmond Capital, VYL LLC, 26 Ventures, Credit Suisse, Deutsche Banksから調達。
セキュリティ
Recorded Future (Somerville, MA) Series E $25M
WEB上のデータソースからセキュリティリスクをリアルタイム分析、 顧客のシステム上で影響がありあそうなポイントを指摘する。 Fujitsu, Accenture, T-mobile, NTT Security, Splunk等が顧客。
Insight Venture Partners等から調達。
コアAI
Face ++ (Beijing, China
) Series C $460M
顔認識テクノロジー。 Didi Chuxing、 Lenovo、 China Merchant Bank等を顧客に持つ。 $460Mは、 AI関連の調達額では最大規模。
Ant Financial, China State-Owned Assets Venture Investment Fund, Foxconn, SK, Sunshine Insurance等から調達。
Pienso (Brooklyn, N.Y.) Seed $2.1M
機械学習の経験のないプログラマーでも、機械学習のトレーニングから実装までを行えるプラットホーム。
Eniac Ventures, SoftTech VC, Indicator Ventures, E14 Fundから調達。
Graphcore (Bristol, UK) Series C $50M
AIチップIPU(Intelligence Processor Unit)の開発。2019 Q1に初期バージョンの出荷を開始する。
Sequoiaから調達。
農業
Care Imaging (Oakland, CA) Series A+ $2.5M
スペクトルカメラとセンサーを付けたドローン等を飛ばし畑のイメージを撮影。その後、様々な問題を分析しビジュアル化する。
Romulus Capitalから調達。
ディベロッパー向けツール/DevOps
Testim (San Francisco, CA) Series A $5.6M
ソフトウェアテストの自動化。AOL, MEMSQL, WIX, NetApp等が顧客。
Lightspeed Venture Partnersから調達。
BigPanda (Mountain View, CA) Series B $23M
企業のITシステムから上がってくるインシデント情報を自動で仕分けしチケットの発行。 企業のITチームは、 1つの箇所でシステム全体を見ることができるだけではなく、 担当者への通知が自動化されているため問題への対応速度を上げることができる。 GAP, CISCO, Autodesk, TIVO, Shutterfly等が顧客。
Greenfield Partners, Sequoia Capital, Battery Ventures, Mayfield等から調達。
社会インフラ
【買収ニュース】
- Ridecellが私有地での自動運転技術を持つAuro Roboticsを買収(買収価格は20M前後)。
- Teslaが工場で稼働する自動ロボットPerbixを買収。
- MicrosoftがSwngアプリのチームをアクハイヤー。