音声操作はどこまで浸透するのか? Vol.1
Podcast:耳でコンテンツを楽しむアメリカ人
Google Home, Amazon Echoの日本進出を機に、音声操作周辺のサービスに注目が集まっている。音声操作周辺のサービスの増加が期待されているが、実際にどれくらいのスピードで普及するのか?
アメリカでは、「便利だから流行った」ということ以上に「耳でコンテンツを楽しむ環境」が整っていた。その上で、音声操作の利便性が受け入れられたため、普及スピードが早かったのかもしれないと最近考えている。
音声操作のエコシステムをまとめてみようと思ったが、最初に音声サービス代表格のPodcastを一度おさらいしてみたいと思う。
躍進するPodcast、MAUは約6,700万人
意外な感じがするが、Podcastのユーザー規模はアメリカでは年々拡大している。アクティブ率も高い。また、Podcast周辺のエコシステムは日本にあるようなサービスが少ないため、非常に面白いことになってきている。
Edison Resarch社が2017年3月にリリースした内容によると、PodcastのMAUは 6,700万人(人口12歳以上の24%)、WAUは4,200万人(人口12歳以上の15%)と多くのリスナーを抱える市場になっている。ちなみに、2016年のMAUは5,700万人、WAUは3,500万人だった(2016年 Edison Resarch参照)。
Podcastはメディアにとっても重要なチャネルとなっているため、このメカニズムを理解するための実験的なプログラムも出てきた。例として、Betaworksが運営したプログラムはインターンがゼロからPodcastのホストとしてプログラムを立ち上げるドキュメンタリーがある。内容も面白い。途中でプログラムのスポンサー見つかって良かったね、というちょっとホッコリする内容もあります。
Financial Timesは10年以上前からコンテンツを作り続け、2015年時点で4,500万ダウンロードを記録している。(DigiDay参照)
スウェーデンのAcast(日本で言うPodcastのGunosy・SmartNews的存在だろうか)は、Podcastのコンテンツに対してアドネットワークのように広告を配信できる仕組みを提供している。先日$19.5M調達し、本格的にアメリカ市場への参入をしていくようだ。Podcastはユーザーが能動的にコンテンツを探すため、リスナーのロイヤリティがラジオより高い。また、Podcastリスナーは平均的に学歴、年収ともに高い傾向にある。この層へ向けて広告をリーチすることができるのがacastの成長を後押ししている。
また、Podcastのコンテンツを探すのは正直難しい。同プログラム内でもエピソードによって当たり外れが多い。そのような問題を解決できるのがCastboxだ。提供サービスはシンプルで、Podcastの音声を文字起こしし、ユーザーがエピソード内のキーワードを検索できる。「音声を検索するには何が最適か?」にアプローチをしている興味深いスタートアップです。Castboxは最近$16Mの資金調達をした。また、Castboxチームは主に北京にチームがいるが、英語圏でのユーザーが多いのも興味深い。
このように耳で楽しむ環境が整った上で、音声操作が自然な流れでマーケットに入ってきたため、スマートスピーカーの市場立ち上がりが早かったのではないかと考えている。本当は音声操作のエコシステムに触れたかったのですが、Podcastの話で一区切りします。
最後に、なんとなくおすすめのPodcastのプログラムです。
VCの重鎮たちが好き放題喋ってます。勉強になりました。
最近あまり聞かないですが、Fond(Anyperk)が広告出してたので、単価教えてほしいです。イギリス英語聞きたい人はいいと思います◎
たまにキラリと光るコンテンツがあります。