Mikihiro Yasuda

レストランの未来を考える/ポートフォリオニュース

Mikihiro Yasuda
レストランの未来を考える/ポートフォリオニュース

Hike Ventures (ハイクベンチャーズ) News Letterのバックナンバーです。
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レストランの未来を考える

米国では、多くの州で新型コロナウィルスの感染者数が増加傾向にあり、新たなピークを作ろうとしています。6ヶ月以上続くソーシャルディスタンス規制の影響を最も大きく受けたビジネスの1つにレストランがあります。私が住んでいるサンフランシスコでは、最近になってようやく人数制限をしつつレストラン屋内でも飲食ができるようになりました。(これまでは屋外のテーブルではOK)

一方、コロナ禍で急成長しているのは、デリバリーやテイクアウトです。レストランはこの新しい現実に対応するために奮闘していますが、同市場で成長し成功するためには、Doordash、UberEats、GrubHubなどのアプリに対応することに加え、新たな課題に対応する必要があります。

例えば、これまでは料理が出来上がって5分後に食べてもらうことを前提にメニュー開発してきましたが、デリバリーの場合は、30分後に食べても美味しい料理である必要がありますし、運びやすいパッケージングも必要です。これまではオーダー間違いは店内で即解決できていましたが、デリバリー先で発生した場合、リファンドや再配達に対応しなければなりません。そして、ソーシャルディスタンス規制によりこれまでよりも少ない人手での店舗運営を考えなければなりません。

弊社では、これらのレストランが抱える課題のうち、特にレストランのオペレーションをサポートするスタートアップ2社への投資を最近行いました。

Satis (英国・ロンドン)
コンピュータービジョンを利用し、オーダーと発送前商品に齟齬がないかの確認から始まり、調理方法のモニタリング、そしてレストランのオペレーションの最適化支援、在庫管理までを行うレストランのオペレーティングシステムを目指しています。これまでの実績では、リファンドと食品の廃棄を50%を減らすと同時にスループットを5%向上させています。(ビデオ

YPC Technologies (カナダ・モントリオール)
数千種類のレシピを調理できるロボットをKitch-as-a-service (KaaS)で提供。同社のロボットは、クッキング調理器具をロボットが操作するというユニークなアプローチを採用しています。レストランクオリティのフレッシュな料理をいつでもロボットが調理してくれます。(ビデオ

ポートフォリオニュース

Phenomic AIがシードラウンドを発表しました。同社は、がんを取り巻く細胞組織に見られる複雑な細胞間の相互作用を解明し、よりがん治療に役立つ創薬ターゲットを見つける支援を行います。また、ノーベル生理学・医学賞受賞者であるジェームズ・P・アリソン博士が同社のScientific Advisory Boardに加わりました。

CYR3CON(サイバーコン)が、(株)チェンジと日本市場展開のパートナー契約を締結。日本のお客様へセキュリティハッカーにた対処するためのインテリジェントサービスを提供していきます。また、CYR3CONのCEO Paulo Shakarianが、11月6日に開催されるイベントSIPにて基調講演を行います!

・顔認証による非接触セキュリティプロダクトを提供するSwiftlaneが、来客受付システムのリーダーEnvoyとのインテグレーション発表
今回の提携によってEnvoyを利用している企業は、来訪客に対しても顔認証による非接触ドア開閉やスマホによるリモート応答ができるようになりました。

PitstopがSerise Aによる資金調達を発表しました。今回の調達では、新たにSensata Technologiesが投資家として加わりました。Sensataは、自動車向けセンサーのリーディングサプライヤーです。今後、Pitstopとの協業を加速していきます。

Waverlyが開発中のEmpatheic AI (共感的なAI)によるコンテンツのパーソナライゼーションについて、FounderFuelのデモデイでピッチを行いました。ビデオは、こちらからご覧頂けます!